仮面ライダーWは過大評価?

皆さんは「仮面ライダーW」という作品を知っているだろうか。
実は私、あの作品がどうも好きになれないのであるが、ネットの意見を色々と見ても絶賛されていて驚くほどであった。
最初に書く記事が批判的なものになるのはちょっとアレなのだけれども、今一番書きたいものがそれだから仕方ない。

1.デザインについて
私はあのデザインが嫌いである。バッタを連想させる緑と黒のカラーリング、そしてマフラー(スカーフ?)のような装飾。
仮面ライダー1号を意識しているのは分かるのだが、あまりにも露骨で逆に好感が持てない。「バッタモチーフでマフラーをつければリスペクト」なのか?
ちなみに同じ理由で、私は仮面ライダー1型もそんなに好きではない。

それから、フォームチェンジ。これはウィザード等にも言えるかもしれないが、色が変わっただけに見える。
つまり、「それによって能力の性質が変わった」という視覚的なアピールが不十分で、説得力に欠けるように思えるのだ。

ドーパントのデザインもなかなか酷い。アノマロカリスは昭和の怪人っぽい見た目だが、いくらリスペクトしてもダサければ意味がない。
Tレックスは口がでかすぎるし、スイーツもエグい見た目をしている。
心からかっこいいと思えたデザインは、ナスカ、ウェザー、ユートピアくらいのものだ。

2.ミュージアム
端的に申し上げて、敵組織としての魅力に乏しい。
あの姉妹はいつも喧嘩ばかりしている。
私は今ハリケンジャーの配信にはまっていて、そこではチュウズーボとサーガインが軽い口論をしていたりする。このように、目的は同じだが方針の違いにより対立するのなら構わないのだが、彼女たちは実にくだらない理由で喧嘩をしている。
しょうもない。常に仲間割れしている組織に、何の魅力があるというのだ?

また、テラーメモリに恐怖を植えつけられたせいで、主人たちとミュージアムが対決するのは終盤になった。しかしあれは、ストーリーの進行を遅らせたいという脚本家の思惑が見えたり見えなかったりする。いや、さすがに考えすぎか。どっちやねん。

3.照井竜
第一印象が悪すぎる。ぶっちゃけ、一番嫌いな2号ライダーですらある。
家族の仇だと誤解して、人を殺そうとする。これは仮面ライダーとして、いやヒーローとして絶対にしてはならないことだ。
のちに改心したが、初期の照井竜を私は認めない。

4.ストーリー展開
この作品において最も気に入らないポイントである。
何が問題かというと、「ビギンズナイト」未視聴者に不親切すぎることだ。あれを観なければ、「おやっさん」とはどんな人物だったのか、何故主人公が仮面ライダーになったのかを十分理解することは難しい。
エクストリームの初登場回を覚えているだろうか。あのときにおやっさんこと鳴海壮吉とのエピソードに触れられたのだが、リアルタイムで視聴していたときの私は「ビギンズナイト」を観ることができておらず、何が面白いのかさっぱり分からなかった。子供心に、酷い脚本だと思った。

高校生になって2周目をすると(もちろんビギンズナイトも観た上でだ)、ストーリーの理解も深まり、「そんなに悪い作品でもないな」と思うようになった。事実、感動したシーンもたくさんあった。

しかしながら、ビギンズナイトを観ていることを前提にしているかのようなストーリー展開を、私は認めたくない。あれは本編でこそやるべき、とても重要な話だと思う。
それに、「映画を観なければストーリーについていけないぞ!さあ皆、映画を見ろ!」と公式に急かされているような気がしていけない。そんな露骨な商業主義でいいのか?私は良くないと思う。

5.最後に
以上のような理由により、私は仮面ライダーWをそこまで評価していない。
面白い回も多かったのだが、一方ではヘブンズトルネード回のようにつまらなくて寒い回もあり、全体的に見て「とても面白かった」とは言いがたい。
では、また。